「タコの王国」@きしわだ自然資料館
2019年度 きしわだ自然資料館特別展「タコの王国」 会期:2019年11月16日(土)〜2020年1月26日(日) 10時〜17時(入館は16時まで) 会場:大阪府 岸和田市 きしわだ自然資料館 1階特別展コーナー 公式Webサイトhttps://www.city.kishiwada.osaka.jp/site/shizenshi/ 特別展に関してはhttps://www.city.kishiwada.osaka.jp/site/shizenshi/takokingdom2019.html
タコは、私たちにとってなじみの深い魚介類。古来から、タコツボや釣り、かごわななど、いろいろな方法でタコをとってきました。また、そのユーモラスなすがたや生態から、絵やおもちゃ、物語などにもたびたび登場します。今回は、日本近海でみられる種類や生態、漁法、民俗、歴史など、タコに関するさまざまな話題を分野を超えて紹介します。この展示をとおして、タコがすむ豊かな日本列島の海やタコと私たちの長いつきあいの一端にふれていただければ幸いです。
(公式Webサイトより)
「きしわだ自然資料館」は南海電鉄岸和田駅より徒歩約15分。住宅地の中に突然現れる立派な建物です。
目立つのぼりが立っています。
「タコ」ののぼりは蛸唐草柄。
のぼりに描かれているタコ絵は、チラシ等ビジュアルを担当したいずもり・ようさん。
それでは中に入ってみましょう。特別展の会場は1階にあります。(撮影、掲載OK頂きました、ありがとうございます!)
今日の水槽にはイイダコが居ました。会期中に何種類かのタコを飼育して居たのですが、皆さん短命だったらしい。
この資料館で飼育して居たマダコも残念ながら死亡したとの事。
貝の中にも上手に潜んで居ます。
特別展展示室内に入ります。順を追って見てみましょう。
はじめに。
会場内の全景です。さほど広くはないのですが、展示内容がぎっしり詰まっています。
1.日本のタコツボ・タコバコ大集合!
日本全国のタコ漁に使われる蛸壺、蛸箱が勢揃い。現在では全国的に、底引き網漁で捕獲する地域が多いですが、タコバコ、タコカゴ、軽量化したタコツボでの漁も健在です。
1.北方のタコとタコツボ、タコバコでは、主にミズダコ、ヤナギダコ漁で使用するタコバコが印象的。ミズダコはマダコと違ってサイズも巨大なため、軽量のタコバコが使用されます。
1-2.太平洋側のタコとタコツボ。主にマダコ、イイダコ用。
1-3.大阪湾〜瀬戸内海のタコとタコツボは、地元ならではの詳細情報が満載。
エサツボと呼ばれる仕掛け型タコツボも。
1-4.南方のタコとタコツボ。
1-5.日本海側のタコとタコツボ。主にマダコ、イイダコ、ミズダコ漁に使用されるタコツボです。
巨大蛸壺に入ってみよう!というコーナーもありました。
「瀬戸内国際芸術祭2019」男木島会場の作品「タコツボル」を思い出しますね。「タコツボル」ほど大きくはありませんが、子供なら余裕、大人1人なら何とか潜めそうな大きさです。
2.タコは何の仲間?
このコーナーは、タコの先祖の話から始まり、日本近海に住むタコ、各海域に住むタコに関する展示です。
標本展示を支える部分には、道路工事現場に使用されるコーンをタコ足に見立てています。手作り感溢れていて面白い!
展示内容は貴重な写真や標本が多用されていて、解りやすいです。
3.タコってどんな生き物?
4.日本最古のタコツボは泉州にあり
日本最古のタコツボはイイダコ漁に使用されたもので、なんと弥生時代のものだそうです。発掘場所の大阪府泉州地域(大阪府南西部)がタコツボ漁発祥の地ではないかとされています。
5-1.大阪湾のタコ漁
5-2.タコツボいろいろ
5-3.いろいろなタコのとり方
6.タコの文化史
体験コーナーもありました。「鳥羽海の博物館」でも展示されていた、天草すいっとブラザーズの衣装、遊び、書籍など。親子で一緒に遊ぶことができます。
ゆっくり拝見して約1時間〜1時間半ほど。一つ一つの説明が丁寧で、手作り感満載。この企画の担当者のタコへの熱い想いが伝わってきます。特にタコツボ漁に関してはここ大阪が発祥という観点から、力のこもった展示内容だったと思います。
また会場の「きしわだ自然資料館」は常設展も魅力的なので、近所の「岸和田城」「岸和田だんじり館」と合わせて回るのもオススメです。