
「こまった時のタコだのみ」②(タコと地域活性化編)@鳥羽 海の博物館
特別展「こまった時のタコだのみ」〜まちを元気に。タコに願いを〜
会期:2018年 7月14日(土)〜11月25日(日)9:00〜17:00 (会期中の閉館なし) 会場:三重県 鳥羽市立 海の博物館 特別展示室 料金:(個人の場合)大人800円、大学生以下400円 (特別展の入場料込み) 詳細は、以下公式HPにてご確認下さい。 http://www.umihaku.com/index.html
イベント内容紹介、会場紹介に関しては、「こまった時のタコ頼み」(概略編)をご覧下さい。
「こまった時のタコだのみ」は民俗学的視点で、タコにかかわりのあるものが多数展示されています。
今回はその②「タコと地域活性化」編です。
日本各地にはマダコを中心としたタコの産地がありますが、タコを食としてだけではなく、ゆるキャラに代表されるキャラクターを中心とした町おこしの起爆剤として使用する場面が多々見受けられます。

今回ここで取り上げられていた主な地域は、「山口県防府市」「宮城県南三陸町」「愛知県知多町 日間賀島」「大阪府岸和田市」「兵庫県明石市」「広島県 三原市」「熊本市天草町」
🐙「山口県防府市」
タコ漁が盛んだった山口県防府市では蛸壺を使用した作品を募集。
プランターとして使用しているそうです。

🐙「宮城県南三陸町」
tacotaco8でも度々取り上げている宮城県南三陸地方では、もともとタコ漁が盛ん。
周辺海域の伊勢海老やアワビなどの捕食により、特に志津川で獲れるマダコは評価が高いもの。
「東の志津川、西の明石」と称される程の人気です。
2011 年3月11日の東日本大震災の際、地域一帯が大打撃を受けましたが、タコをモチーフとしたキャラクター「オクトパス君」を復興のシンボルとして、地域経済活性化の大きな担い手となっています。

🐙「愛知県知多町 日間賀島」
日間賀島は1990年代初頭からマスコミでクローズアップされており、タコの産地としても、タコのキャラクターオブジェなども有名です。
毎年8月のお盆の頃には、タコ神輿を担ぐお祭りも開催されています。
フグやイルカもクローズアップしているようですが、「元祖タコの街」としての存在感は健在です。


🐙「大阪府岸和田市」
だんじり祭りで有名な岸和田市。tacotaco8でもご紹介した蛸地蔵駅、タコ地蔵尊の存在により、タコ関係者にとっても、すっかりメジャーになりましたね。
蛸地蔵商店街のみなさんも応援しております。


🐙「兵庫県明石市」
tacotaco8でもお馴染み兵庫県明石市。
2006年から「明石たこ検定」というご当地検定も開催していましたね。(現在は休止)
「マダコといえば明石」のブランディングを確立していますが、一つ心配なのが近年のマダコの記録的な不漁。
漁業関係者も頭を痛めているとの事。
函館のイカもそうですが、自然界の産物が地域の目玉になった際に、豊漁か不漁かで街の経済に直接影響が出るので難しいところですね。
中央に見えるのは「パパたこ神社」
明石タコフェリー乗り場に設置されていましたが、フェリー廃止後はうおん棚商店街の中央に移設されました。

明石市は、地元の明石焼き(卵焼き)を広めようと「明石焼き広め隊」を活動中。
これはそのユニフォームです。

こちらは、「パパたこ」神社の御神体でもあるパパたことそのファミリー。
細かいキャラクター設定がされています。

パパたこ関連グッズ。
明石駅構内にある観光協会などで購入できます。

🐙「広島県三原市」
こちらも古くからのタコの産地。
瀬戸内海の良質なタコで有名な広島県三原市。
近年、度重なる台風などの自然災害で被害を受けて心配しておりましたが、タコモノは地道に街で増殖中です。
毎年受験シーズンになると三原駅構内に設置される「らっきー神社」もすっかり風物詩となりました。

🐙「熊本市天草町」
熊本県天草地方も街の地域活性化にタコをクローズアップ。
というのも、タコの産地で有名になった明石市と深い関係があるのです。
昭和35年頃、マダコの不漁に困った明石市にタコを寄贈し救世主となったのが、この天草市だったのです。
明石市がタコ検定を休止しタコに関する活動を模索中だった際に、当時作製したタコグッズの在庫を引き取って、代わりに販売していたこともありました。
そこから自らのキャラクター祈りダコを生み出し、ありあけタコ街道の巨大タコオブジェは、インスタ映えの人気スポットにもなっています。

ぜひ実物にお目にかかりたい。

こちらは、夏の祭などで活躍する、すいっとダンサーズのコスチューム。
大人用は赤。子供用は黄緑。
フォトスポットになっています。



こちらのタコグッズもtacotaco8で人気を博しましたね。
博多焼の多幸祈り、天草タコストラップなど。

🐙その他
左:「日本のおもちゃ絵」川崎巨泉著。
おもちゃ絵画家として有名な方だそうで、愛知県の「蛸起上り」「タコ鈴笛」が掲載されているそうです。
右:タコの土産物。淡路島。
タコの部分が本物のタコの剥製というところが良いですね。

タコ絵が描かれたマンホールも多数展示されていました。
こちらはタコではありませんが、イカ。といえば函館。(2020年10月追記:こちらはイカではなく、函館戸井地区のキャラクター、タコの「トーパスちゃん」と判明。函館には、これとは別に、イカ絵のマンホールがあります)

宮城県南三陸町。タコといえばの志津川。

新潟県 長岡市。

元祖タコの島、日間賀島。

明石市。
下水道100周年記念に公募した小学生の絵で作られたのですね。

左:兵庫県 淡路市、 右:広島県 三原市。

各地域、様々な工夫や取り組みで、タコで地域活性化を図っているようです。
今回紹介されていた場所以外でも色々チャレンジしている自治体もあると聞きます。
tacotaco8で引き続きご紹介しながら、応援していきたいと思います。
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