「海洋と生物ー特集 日本の頭足類研究➁」@生物研究社

オススメ記事, タコ学
タイトル:「海洋と生物254号(2021年6月号)特集 日本の頭足類研究②」

発行:生物研究社
公式webサイト:http://www.seibutsukenkyusha.com/index.html

公式オンラインショップ:https://aquabiology.stores.jp/

生物研究社発行の「海洋と生物」。残念ながら諸事情により2021年6月をもって休刊となります。そのフィナーレを飾る特集が『日本の頭足類研究』。前回の①号に続き②号を購入しました。

「海洋と生物ー特集 日本の頭足類研究①」@生物研究社

●特集『日本の頭足類研究(2)』  これぞ日本の頭足類研究の最前線をまとめた決定版!  近年話題になっているダイオウイカの名をあげるまでもなく,頭足類,いわゆるイカ・タコは日本人にとって古来馴染み深く,料理の食材としてはもちろん,文化や芸術にも深く関わり,われわれの生活に彩りを与えてきた。  ゲノム解析技術の発展により,関連する研究分野が大きく進展した一方,水産資源に目を向けるとスルメイカをはじめとした資源変動が世間を賑わせている。本特集をみればわかるように,頭足類研究は多くの分野にまたがりかつてないほどの広がりをみせはじめている。  本特集の執筆者は新進気鋭の若手研究者から大御所までと顔ぶれも多彩で,その専門分野も,分子生物,系統分類,集団遺伝,神経生理,繁殖生理,発生,行動生態,資源,水産業,飼育,芸術など多岐にわたる。  1円玉サイズのヒメイカから巨大なダイオウイカまで,そして,分類,生理,生態から芸術に至るまで,魅力的な頭足類研究の最前線を2号にわたりあますところなく紹介する。

(公式Webサイトより抜粋)

②号は、イカの記事が多めです。タコ関連は二本。

タコのレジェンド(グレドル イアン/合同会社アイケフ コンサルタント教授・東北大学大学院農学研究科海洋系元教授),塚原保夫(東北大学名誉教授)

私の名づけたイカとタコ(窪寺恒己/国立科学博物館名誉研究員・日本水中映像(株)学術顧問)

①②号通して今回の特集を読み改めて思うのは、頭足類という生物に関する深い深い魅惑の沼。人類の誕生〜進化と共にかなり長い間身近に生息する生き物にも関わらず、まだまだ研究解明されていない部分が多すぎるのです。

そしてその魅力に魅せられ沼にはまった研究者の方々に関しても、当然ながら一括りにできるものではありません。一人の著者の本を読む面白さとは別に、複数の著者の記事を同時に読むと、興味や各自の視点の違い、拘り具合の違いがわかり大変興味深いものです。大まかなところで”頭足類の魅力”という括りはあるにせよその対象が「なぜイカなのか」「なぜタコなのか」「タコのどこに惹かれるのか」等々という質問の答えは千差万別。きっとそれは永遠に続く各自の探求の旅なのでしょう。

近年「今、タコがキテる」「今度はイカがキテる」という言葉を耳にします。過去にも何度かその波はありましたが、SNSの普及によりその加速度は凄まじいものがあります。長年のタコファンとしては、「キテる」という勢いで各種情報や研究にスポットが当たるのは大いに嬉しい反面、消費されて一過性に終わるのではなく、それをきっかけとして長く続いていく研究であったりムーブメントである事を切に願います。

なお「海洋と生物」は休刊しますが、生物研究社のオンラインショップで書籍の購入はできます。ご興味ある方は、上記公式サイトをご覧下さい。そしてまた機会を見て、タコおよび頭足類の本を出版していただける事を期待します。