さかなの学校「小さな水族館」@マリンピア神戸
正式名称:神戸市立水産体験学習館 さかなの学校 開校日:2021年7月22日(木) 住所:〒655-0036 神戸市垂水区海岸通12番4号 (三井アウトレットパークマリンピア神戸内) 営業時間:10:00〜17:00(入館無料。ものつくり体験等は有料) 定休日:なし(社会状況、運営事情等により変化します。公式Webサイト等でご確認下さい) メールアドレス:sakana@marinpia.com 公式Webサイト:https://marinpia.com/
「さかなの学校」は、漁業について学び、体験し、親しみをもってもらう目的で、神戸市が運営する施設。そのリニューアルの一環として開設されたのが、この「小さな水族館」です。魚を鑑賞しながら水生生物への関心、愛着を深めてもらおうと2021年7月オープンしました。
◉コンセプト
・「ただただ純粋に楽しめる、日本一の入館無料水族館を目指して」
◉主な生物
・マダイ、シロザメ、アカエイ、マダコ、ウツボ、ミズクラゲ、チンアナゴ、カクレクマノミ等
・飼育展示合計約40種、200点
◉校長プロフィール
大鹿 達弥(おおしか たつや)
1972年神戸市生まれ。神戸市立須磨海浜水族館で、主に魚類飼育を15年担当。後に広報戦略担当、飼育教育部長を歴任しつつ四国水族館の計画、運営に参画。2021年4月、神戸市立須磨海浜水族館の運営を離れ、マリンピア神戸さかなの学校校長に就任。生き物や水産業に関する魅力を伝える活動に、積極的に取り組んでいる。
垂水駅からシャトルバスに乗って約10分。三井アウトレットパーク マリンピア神戸の一角に、さかなの学校はありました。明石海峡大橋がよく見える気持ちの良いロケーションです。
いたるところにフォトスポットが!
エントランスで迎えてくれる謎の人(宇宙人)。入館料は無料で、イベント等に参加の場合は都度料金がかかります。
温かみと熱量を感じるエントランス。手作り感満載です。
校長自らのコンセプト説明。この水族館の前半は神戸の海や川にいる魚、後半は校長が好きな生き物を飼育展示、とあります。
中に入ってみましょう。
○日本ウナギ
○神戸の海の水景
水族館一の大水槽!神戸の海の水景。
○ウミケムシ
初めて見ました。ちょっと不気味ですね。
○ブランドの水景〜マダコ〜
水槽の中には、イキのいいマダコと金色の蛸壺。見覚えがあると思ったら、淡路屋さんの「金のひっぱりだこ飯」の器でした。
淡路屋さんは、地元神戸の会社ですものね。
おっと!カッパがタコを見ている。。。
河童というと悪戯者のいイメージですが、魚々郎は悪さをせず、仲良く2ショット写真が撮れます。
○メキシコサラマンダー
○世界の海の水景
○チンアナゴ
○サンゴのある水景
○最後は自由に、 の水景
校長の推し魚、アカメです。
黄色いポストの募金箱。神戸市の運営なので、財源は限られますものね。
質問シートへの返答も実に細やか。
出口には、自由に落書きできる黒板を設置。
感想としては、展示に関する手作り感が、展示生物への親しみやすさにつながっていると思います。そして、水槽が綺麗だったのも印象的。水系の展示は水質が命だと思うのですが、ここの水槽は美しく保たれていて、さながら水系生物マニアのお宅にお邪魔したかのような感動を覚えたのです。
各水槽を「水景」と呼ぶのも良いですね。その生き物だけでなく、生息する水の環境にも想いを馳せることのできる表現です。
決して派手さはなく、昨今流行りの映え系水族館とは対極にある水族館。自分のペースでゆっくりじっくり水生生物と対峙できる、想いを馳せることのできる、貴重な水族館。図書館感覚で通えるこんな水族館が身近にあるのは羨ましい限り。大切に続いていって欲しいですね。
そして、ミュージアムショップにもここならではのグッズが。世界初のイカナゴぬいぐるみです。イカナゴは神戸近郊で獲れる魚で、その魚を煮た”くぎ煮”はソウルフード。しかし、近年イカナゴの漁獲量が大幅に減少しているとの事で、その危機感を共有し関心をもってもらおうと作られたぬいぐるみなのです。
イカナゴを甘辛く似た”くぎ煮”バージョン。
こちらはイカナゴ生体バージョン。
この水族館がある三井アウトレットパークは、2023年春に取り壊され、また別の施設に生まれ変わるそうです。水族館は市営でアウトレットとは別経営のため、このまま通常営業を続けられるとの事。新施設のなかでも変わらず図書館のような水族館であり続けて欲しいと願っています。