衣蛸(ころもだこ)について

タコカルチャー

衣蛸とは

京都府与謝郡に伝わる海の妖怪。外観は小さなタコと変わりないが、船や漁師が近づくと体を衣のように大きく広げ、人間も船も海の中へ沈めてしまうといわれ、人々に恐れられていた。

一説によれば、体を広げた時の大きさは6畳ほどもあり、普段は貝殻の中に入って海の中を漂っているという。

(Wikipediaより抜粋)

「ころもだこ」

むかしむかし、ある一人の漁師が、波に漂う一匹のタコを見つけた。その日は、朝から獲物が取れずに困っていた漁師は、大喜びで網でタコをすくおうと船を近づけた。

するとタコは突然、体から大きな衣を出して、漁師を船もろとも海に引きずり込んでしまった。

漁師と船が消えた海は、またいつもと変わらない静かな海にもどっておったそうな。

(丹後地方に伝わる、妖怪「ころもだこ」伝承より)

妖怪として人気の高い「衣ダコ」。私が持っている「衣ダコ」はこちら。サンガッツ本舗さん作オリジナルソフビの「化猫衣蛸」。

後ろから見ると、確かにタコに衣がありますね。

ところでこの「衣ダコ」は、実は想像の生き物ではありません。実在するタコです。

それは「ムラサキダコ」。丹後地方では、体に内臓した膜を広げるタコの姿から「衣ダコ」と呼ばれているのです。

そして、「ムラサキダコ」の実物はこちら。

岸和田自然史博物館「タコの王国」より
同上。
観音崎自然博物館「All about TAKO」より

伝承の地 丹後地方にある京都府立海洋高校では、学校近くの桟橋に時々打ち上がるとのことで、部活の研究報告に登場しています。

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ムラサキダコに特化した写真絵本も発売され、人気ですね。まだまだ謎の多い不思議タコ。地元の漁師さんによると、食べられないことはないが美味しくはない、との事。実物に遭遇してみたいものです。