深海手ぬぐい

タコグッズ、アート

深海タコ達が描かれた素敵な手ぬぐいをご紹介します。

この手ぬぐいは、2017年夏に東京国立科学博物館で行われた「深海展」にて販売されていました。

展覧会のために制作されたコラボ商品で、手ぬぐいの染めは「武田染工場」が担当しています。

武田染工場は、仙台にある創業約300年の歴史を誇る老舗染織店。日本の伝統的技法である「硫化染め」と「注染(ちゅうせん)染め」を中心とした商品作りをしています。注染は多色の型染め方法で、この深海手ぬぐいも その技法を用いて作られています。

 

 

美しい朱赤の中に描かれているのは、蛸唐草模様ですね。織物や陶芸にも人気の伝統柄。その蛸唐草模様が梅の花に見える配置となり、一層華やか。そして、その中を泳ぐのが主役のメンダコたちです。ふわふわと自由に漂う感じが出ていて、何処となくユーモラス。

 

 

この手ぬぐいの素晴らしいのは、メンダコだけではないところ。なんとコウモリダコも描かれているのです。

 

 

メンダコたちの中に、一人泳ぐコウモリダコ。この遊び心がとても好きです。

ちなみに、コウモリダコがタコかどうかは諸説あります。学名はVampyroteuthis(ヴァンパイアのイカの意味)ですが、8本の触手があり、タコでもイカでもない頭足類とされています。

生息域はメンダコが水深200〜1000mの海底近くで、コウモリダコは水深600〜900mとされているので、こうして一緒に漂っている姿が見られる場面もあるかもしれませんね。

 

武田染色工場HP